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ICTワールドニュース

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2021.05.24

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  • 英国

【英国】英政府、施政方針演説(クイーンズ・スピーチ2021)で政府の優先事項を明らかに

英政府は、5月11日、議会の開会式において施政方針を発表した(クイーンズ・スピーチ2021)。これは、国家元首であるエリザベス女王が上下院議員を前に読み上げるもので、政府がその会期中に審議予定の政策、法案などを、女王が「クイーンズ・スピーチ」として発表する。女王が言及した情報通信関係の法案については、以下のとおり。

*5Gモバイルカバレッジとギガビット級ブロードバンドを拡大する。(製品安全・テレコムインフラ法案(Product Security and Telecommunications Infrastructure Bill))
*自由、オープンで安全なインターネットの便益を受けつつ、特に児童に対するインターネット上の安全性を確保する。(オンライン安全性法案の草案)
*国民の安全とセキュリティ強化のための措置を導入する。外国の国家による敵対的活動に対抗する。(テレコムセキュリティ法案(Telecommunications(Security)Bill)など)

製品安全・テレコムインフラ法案は、スマートフォンやスマートテレビなどのスマート製品がサイバー攻撃に対してより安全となり、プライバシーやセキュリティを守ることを確保することと、電気通信カバレッジと接続性をより良いものとするための機器の導入、維持、アップグレード、共有を支援することを目的とするものであるとしている。具体的には、スマート製品が最低限のセキュリティ基準を満たすことを確保することや、スマートテレビなどの販売時にセキュリティアップグレードを受けることができる期間について購入者に通知することなどの内容を想定している。また、インフラについては、機器設置のための地権者などとの交渉をよりやり易くするための規則の改正も内容とする。

オンライン安全性法案は、オンライン上の利用者の安全性を向上させるための注意義務を企業に課すものであり、違法コンテンツに対処したり、児童を有害コンテンツから守る義務を課すものである。主なプラットフォームには、利用規約に許容されないコンテンツを明示する利用規約を定めることも求める。また、Ofcomを規制当局として任命することなどを内容とする。なお、他2法案とは異なり、今会期中には、この法案の草案をつくるとしている。

テレコムセキュリティ法案は、昨年11月に下院に提出された法案であり、電気通信事業者に対する新しいセキュリティ枠組みを導入したり、ハイリスク・ベンダーに対する取扱いを定めるもので、現在下院で審議中となっている。

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