2020.08.25
【EU】BEREC、通信規制当局への政治的干渉について警告
欧州電子通信規制者団体（BEREC）は8月11日、「欧州電子通信コード（EECC）」で保障されている各国通信規制当局の独立性を一部のEU加盟国が侵害した恐れがあるとして、通信規制当局への政治的干渉について警告する声明を発表した。BERECは、通信規制当局は議会や裁判所に対して責任を負わなければならないが、持続可能な競争、効率的投資、一般市民の利益を増進するためには、当局が政治的干渉を受けずに独立した立場で公平かつ効果的な意思決定を下す必要があるとして、欧州委員会に動向の監視や規制機関の保護を要請している。
なお、声明では具体的な国名等を明らかにしていないが、CorComはBERECが今回懸念を示したのはスロバキア、ポーランド、チェコだと報じている。スロバキアでは5G向け周波数オークションが延期。理由については「失敗を割けるため」とするのみで詳細は明らかにされていない。ポーランドでは任期満了前にもかかわらず電子通信局（UKE）局長が解任され、チェコでは5G周波数オークションの入札を巡り政府が当初の条件を変更したため、これに反発した通信局（CTU）長官が辞任している。