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ICTワールドニュース

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2020.07.13

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  • 英国

【英国】英国政府、OneWeb社への出資により、最先端の衛星ネットワークを獲得することを発表

英国政府は、7月3日、英国と米国で最新鋭の衛星技術を開発してきたOneWeb社に出資することを発表した。英国政府主導のコンソーシアムによるOneWeb社の所有により、宇宙部門における英国の世界における地位を強化するとしている。英国政府は、5億ポンド(約676億円)を拠出し、OneWeb社の資本の大部分を取得する。英国政府は、低軌道衛星の所有を通じて、英国初の独自の宇宙開発能力を持つ。バーティ・グローバル社(Bharti Global)からも5億ポンドが拠出される。バーティ・グローバル社は、世界第三位の規模を持つモバイル事業者(Bharti Airtel)を支配するグループに属しており、OneWeb社に対し、商業・運営ノウハウを提供する。

この取引により、同社は、グローバルな衛星コンステレーションを完成させ、ブロードバンドなどのサービスを世界中に提供することができるようになる。国家グローバル衛星システムによって、英国は、高度な製造業ベースを発展させ、ハードウェア開発のため高スキルの労働力を活用できる。なお、この取引は、米国裁判所の承認に従うものであり、規制的な手続きの結了は、年末が予定されている。

今回の取引は、宇宙政策によって、英国の繁栄と世界におけるプレゼンスをどのように強化できるか、そして、安全保障上の利益をどう強化するかを検討する、英国初の国家宇宙会議(National Space Council:議長は財務大臣)設置に続くものである。アロック・シャルマビジネス・エネルギー・産業戦略大臣は、「全世界の衛星へのアクセスは、世界中の何百万人もの人々がブロードバンドに接続できる可能性を秘めている。多くの人にとっては初めてのブロードバンドアクセスとなろう。また、この取引は、我々の力強い高度な製造業をさらに発展させる機会となる。」としている。

(注)OneWeb社は2012年に設立され、英国と米国において、最新の衛星技術を開発してきたが、現在は会社更生手続中である。

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