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ICTワールドニュース

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2020.05.08

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  • 韓国

【韓国】自主隔離義務違反者取り締まり強化に向けた電子リストバンド導入開始

新型コロナウイルス拡散防止措置として、自主隔離義務違反者の管理を強化するためGPS位置情報活用の電子リストバンドが4月27日から導入された。通称「安心バンド」と呼ばれる電子リストバンドの着用対象となるのは、自主隔離義務を守らずに無断外出をしたいわゆる無断離脱者である。韓国では無断離脱者の存在が社会問題化しており、安心バンドの導入は人権上問題があるとの指摘もあったが、直近の調査結果では8割以上の国民が導入に賛成を表明。政府が4月11日に導入を決定してからのスピード措置である。

自主隔離義務を違反して摘発されると自治体公務員と警察が現場に出動し、違反事実を確認して同意書を取り、残りの自主隔離期間中に安心バンドを着用させる。違反者が着用を拒否した場合は隔離場所を自宅から施設隔離に変更し、これに伴う費用は本人負担とする。
安心バンドは政府が先3月から導入している自主隔離者向けスマホアプリと連動する仕組みで、アプリは安心バンド対応のため現在アップデート作業中。一定時間スマホの作動が無いとアプリでお知らせウィンドウが立ち上がる。自主隔離者からの反応が無い場合は担当公務員が電話をかけて所在地等を確認する仕組み。

韓国では4月から海外からの入国者全員に対して2週間の自主隔離が義務付けられている。現地報道によると、地方自治体には安心バンドが約2,000個支給された。4月26日午後6時時点の自主隔離対象者は約4万人で、海外からの入国者が大部分を占める。なお、これまでに判明している自主隔離義務違反者は286人。うち209人は警察捜査対象となり、45人が検察に送致されている。安心バンドは今回のコロナ拡大防止策として導入された代表的ICT活用事例となった。

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