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ICTワールドニュース

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研究員が日々収集・作成する情報の中から、現在日本での関心度が高いと考えられる、米・欧・アジアをはじめとした世界の主要なICT関連ニュースをセレクトして定期的にホームページに掲載していきます。

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2020.03.24

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  • EU

【EU】欧州委員会、環境政策とデジタル化を取り込んだ新しい産業戦略を発表

欧州委員会は3月10日、欧州産業の炭素中立及びデジタル・リーダーシップという二つの優先事項への移行促進を目的に、環境政策とデジタル化を取り込んだ新しい産業戦略を発表した。欧州委員会は、欧州産業が激化する世界競争に立ち向かうための産業政策パッケージを発表し、その中で欧州の産業リーダーシップを確保するための優先事項として世界競争力の維持、国内外における公平な競争環境の構築、2050年までに欧州における温室効果ガス排出を実質ゼロにする、欧州のデジタル未来の形成などを挙げている。新産業戦略における主なイニシアティブの内容は以下のとおり。

*知的所有権に関するアクション・プランの作成。
*EU競争規則の見直し。
*単一市場内における外資子会社の弊害、EU公共調達および基金への外資アクセスに関するホワイトペーパーを2020年半ばまでに採択。
*エネルギー集約型産業に対する近代化および脱炭素化のための包括的政策。
*持続可能かつスマートなモビリティ産業に対する支援。
*欧州産業の戦略的自主性の拡大、重要原材料に関するアクション・プランの作成。
*産業の脱炭素化及び産業リーダーシップ促進を目的とした「クリーン水素アライアンス」の創設。
*中小企業の環境及びデジタル分野における移行を支援するため、欧州エンタープライズネットワークの拡大、専門サステナビリティ・アドバイザーの派遣。
*デジタル・イノベーション・ハブを欧州各地に設置し、中小企業のデジタル化を支援。
*EU単一市場における障壁を除去するためには2030年末までに7,130億ユーロ(約83兆5,000億円)の費用が必要だと見込まれている。その対策として「単一市場規則実施促進のためのアクション・プラン」を採択し、規則執行に関する責任の分担について加盟各国間のパートナーシップを更新。