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ICTワールドニュース

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2020.02.25

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  • 英国

【英国】競争・市場庁、グーグル社によるルッカー社買収を承認

競争・市場庁(CMA)は2月13日、グーグル社によるビジネスインテリジェンス(BI)とビッグデータ分析ソフトウェア企業のルッカー(Looker)社買収に関するフェーズ1調査を完了したことを伝え、審査の結果、買収を承認すると発表した。 CMAは2019年12月に、両社の合併が2002年企業法の合併規則に基づき、英国のあらゆる市場内の商品又はサービスをめぐる競争を実質的に減らすかどうかを調査。CMAの結論は以下のとおり。

*両社はそれぞれビジネスインテリジェンス(BI)ツールを提供しているが、ルッカー社の場合、BIツールは事業の主要商品である一方、グーグル社ではウェブ広告、オンライン検索広告、クラウドベースのデータストレージなど、他のソフトウェアおよびインターネットベースの製品及びサービスと併せてBIツールを提供しており、これはBIツールを使用している企業にとって両社が密接な競争相手(close competitors)ではないことを意味する。
*次に、BIツールの供給におけるグーグル社とルッカー社の直接的な競争の喪失が、価格の上昇または品質の低下に繋がる可能性があるかどうかを検討すると、結論として、BIツールの供給社にはマイクロソフト、オラクル、Tableau、SAP、IBMがおり、グーグル社とルッカー社は密接な競争相手ではないとみなし、懸念事項は起こりそうにないと判断。
*さらに、グーグル社がオンライン広告及びウェブ分析の市場力を活用して、競合するBI供給社を市場から追い出すことができるかどうかを検討。CMAは、グーグル社にはライバル社がオンライン広告やウェブ分析サービスから必要なグーグル社が生成したデータにアクセスすることを困難にする能力があるのは認めたが、これを実行するインセンティブを持つ強力な証拠はないと判断。

評価の一環として、CMAは同企業の戦略計画の詳細を記した数千の内部文書または、多数の顧客や競合他社からの取引に関する意見など、幅広い証拠を調査。さらに、CMA内のデータ、テクノロジー、分析部門内での専門家チームの知識も活用し、デジタル合併を効果的に精査したと伝えた。 グーグル社によるルッカー社の買収は、米司法省、オーストリア連邦競争庁によっても調査され、承認されている。CMAは、調査の過程で両当局と緊密に協力したとしている。

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