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2019.08.09

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  • 米国

【米国】FTC、フェイスブックのプライバシー違反に50億ドルの制裁金等で和解

フェイスブックが8,700万人分のユーザー・データをケンブリッジアナリティカと不適切に共有していた問題について調査していたFTCは7月24日、同社との和解を発表した。 正式な成立にはまだ裁判所の承認が必要となるこの和解案では、フェイスブックに過去最高金額となる50億ドルの制裁金を科している。また、これとは別に、証券取引委員会(SEC)も同日、フェイスブックがユーザー・データ不正利用の深刻度について投資家の誤解を招く説明をしたとして1億ドルの制裁金を科すと発表している。

FTCは、今回の和解案を賛成3票、反対2票で採択。反対に回った民主党委員は、同社に対する制裁が十分ではなく、また、制裁金の額が少なすぎるとして批判。他方、共和党委員は、今回の和解でザッカーバーグ氏の権力を大幅に削減したことに言及。これは、世界どの国の政府も成し遂げていないこととしている。共和党委員は、FTCがフェイスブックを裁判所に訴えても、今回のような民事罰を判事が課す可能性は極めて高く、法廷ではFTCが勝利するとしつつ、今回の和解は完全勝利としている。FTCとの和解では、マーク・ザッカーバーグCEOがユーザー・プライバシーに関して持つ無制限な裁量権を縮小し、独立したプライバシー委員会を創設することをフェイスブックの役員会に義務付け。 フェイスブックは、サードパーティ・アプリに対する監督体制を強化することにも同意している。また、ザッカーバーグ氏をはじめとする経営陣は、四半期毎に自社のプライバシー保護が妥当であることを証明する文書に署名することが義務付けられ、その内容が虚偽であった場合には、民事・刑事制裁が科される可能性もある。その他、フェイスブックは、ユーザー登録時に他のサービスの電子メール・パスワードを尋ねることや、二要素認証などのセキュリティ目的で入手したユーザーの電話番号を広告目的に利用することが禁じられる。加えて、顔認識技術のデータを利用する場合には、ユーザーの同意を得ることが義務付けられる。

FTCは、これとは別に、同日、ケンブリッジアナリティカ元CEOのアレキサンダー・ニックス氏と元アプリ開発者のアレクサンダー・コーガン氏とも和解したと発表しており、両氏の今後のビジネス遂行に制約を課すとしている。

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