トランプ政権は6月21日、2016年にオバマ政権が発表した人工知能(AI)研究開発戦略計画の改訂版を発表した。改訂版の計画はAI分野における米国のリーダーシップを維持するため産学官の連携を新たに強調する内容で、トランプ大統領が一般教書演説で強調し、2月に発出したAIイニシアティブを反映するもの。マイケル・クラティオス技術政策担当大統領副補佐官は「本連邦AI研究開発戦略はAIにおける優位性を促進するもので、これにより我が国の経済を発展させ、国家安全保障を増進させ、生活の質を向上させることができる」としている。
今回の計画は特定の研究テーマを指定していないが、その概要は次の8つの戦略で構成されている。
1) AI研究への長期投資を行い、米国のリーダーシップを維持できるよう投資に優先順位を
付けること
2) 人とAIの共同作業を実現する効果的手法を開発すること
3) AIの倫理的・法的・社会的影響を理解し、対策を取ること
4) AIシステムの安全とセキュリティを確保すること
5) AI学習・テストのために共有できる公共データセットと環境を開発すること
6) 基準・ベンチマークに基づき、AIを計測・評価すること
7) AI研究開発に必要な人材について理解を深め、AIに対応できる研究開発人材を戦略的に育成するための機会を改善すること
8) AI分野での官民パートナーシップを拡大し、学術界、産業界、国際パートナー及び非連邦機関と連携を通じたAIの研究開発投資機会及び実践的能力への転換を促進すること
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