移動通信最大手SKテレコムが米国の地上波大手シンクレア、自動車部品大手ハーマンと組んで、走行車両内での世界初の5G-ATSC3.0基盤次世代放送デモンストレーションに成功した。国土が広大なため通信網の整備が大都市中心の米国の環境に合わせ、5G網と移動中の受信が可能なATSC3.0放送網システムを組み合わせ、一歩進んだ双方向メディアサービス実現を目指す。
今回のデモでは車内のスクリーンでのフルHD画質放送中継に成功。さらに、社内の3つのシートに個別に設置されたスクリーンで同じ放送番組を中継しながら各自別の広告が出る模様も実演した。これは、5G網が各座席のデバイスIPを認識して個別に広告を伝送する原理。米国放送業界はこの技術の活用で放送広告市場拡大を図りたい考え。カーナビの地図情報が無線でアップデートされる様子も公開された。今後はスポーツ中継を好きなアングルを選んで視聴するマルチビューサービスの提供も可能となる。
SKテレコムとシンクレアの現地合弁会社が今年下半期から米国ATSC3.0市場を攻略する計画。シンクレアの放送局191か所にATSC3.0ソリューションを供給する計画であり、今年下半期から来年にかけてまず32か所に構築される。合弁会社は他の放送事業者にもビジネスを拡大する方針。
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