通信・メディア大手のコムキャストは、6月13日、21世紀Foxが持つメディア資産に対して現金650億ドル(約7兆1,552億円)での買収案を提示した。Foxの映画・TV制作スタジオや、「X-Men」のフランチャイズ権などを含む資産については、ウォルト・ディズニーが株式交換による520億ドルでの買収案を提示し、Foxと合意していた。今回のコムキャストの提案により、ディズニーとFox資産を巡る買収合戦に突入することになる。
既存メディア企業は、ネットフリックスやグーグルに対抗するため、コンテンツの配給と制作を統合しようとしているが、その先鋒に立つと見られているのがコムキャストである。 同社がFoxに買収案を提示したのは、AT&Tのタイム・ワーナー買収が裁判所によって認められたことで、自身も行政承認を得られると自信を深めたことが大きな理由と見られる。 コムキャストは、既にNBCユニバーサル(NBCU)のTV・映画制作スタジオを所有しているため、AT&Tに比べると、さらに行政承認取得のハードルは高くなると見られている。
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