2018.01.15
【韓国】5G商用化に向けて通信キャリアの自律走行車開発に拍車
2019年3月に世界初の5G商用サービス化を目指す韓国通信キャリアは、実際の有力ユースケースとして自律走行車分野開発をスピードアップしている。モバイルキャリア最大手SKテレコムと交通安全公団は、自律走行実験都市「K-City」の主要実験区間に5G インフラを2017年12月末に構築した。自律走行実験都市での5G インフラ構築は世界初のケースとされる。K-Cityは、国土交通部傘下の交通安全公団が京畿道ファソン市に整備した総面積36万3,000㎡規模の実験都市。今回構築されたインフラは、無線、交換機等すべての区間にビームフォーミング、ビームトラッキング、ネットワーク仮想化等最新の5G 技術を導入したシステム。SKテレコムと交通安全公団は、国内企業や機関に5Gインフラを開放し、自律走行技術開発を支援する予定。SKテレコムはまた、1月9日からラスベガスで開催された大型展示会CES 2018でも、起亜自動車と組んで5G自律走行技術を披露。 SKテレコムと5G商用化一番乗りを競う総合通信最大手KTは、1月8日、5Gベースの45人乗り大型自律走行バス運行許可を国土交通部から国内第一号として取得した。KTは2017年9月で既に25人乗り自動走行小型バスの一般道運行許可も得ている。自動走行大型バスは5GとLTEベースのV2X(Vehicle-to-everything)の完全制御で運行され、時速70キロ以上の自動走行、右左折、歩行者認識、信号灯連動等の都心環境に対応する。KTは2月の平昌冬季五輪のコミュニケーションパートナー社として5G試験サービスも提供する。平昌では5G試験ネットワークで動く自律走行バスもお目見えする。2018年は韓国キャリアの5Gの実際のユースケース開発に向けた動きから目が離せなくなりそうだ。