2017.11.02
【英国】サリー大学5Gイノベーションセンター、欧州富士通研究所等と4K動画の円滑視聴新技術開発
サリー大学の5Gイノベーションセンター(5GIC)の研究者グループは10月25日、モバイルユーザが、インターネット上のコンテンツの保存先に関係なく、4K超高精細(UHD)動画を途切れることなく視聴することを可能にする新たな技術を開発したと発表した。この新たな技術は、モバイルエッジコンピューティング(MEC)技術に基づいており、最適化された数の動画セグメントをあらかじめキャッシュメモリに読み出しておく(プリフェッチ)ことによって、リアルタイムの視聴環境を保証するものである。この技術を活用することで、無線アクセスネットワークに十分な容量がある限り、モバイルユーザは、モバイルネットワークのエッジを利用して動画を見ることになるため、常に4Kの高品質な動画を円滑に視聴することができるという。
本研究は、モバイルワイヤレス環境におけるUHD動画アプリの需要の増加に伴う重要な技術的問題の解決に貢献するとし、本研究のリーダーであるニン・ワン(Ning Wang)博士は「5Gは、ネットワーク容量・レイテンシー・信頼性に大幅な進歩をもたらすものであり、この新たな技術によって、少なくとも4K品質のAR・VRアプリの実現に向けた道が切り開かれることになる」と述べている。なお、本研究は欧州富士通研究所(Fujitsu European Labs)、BBC、BT、Telefonicaなど5GICのパートナーとの緊密な協力の下に開発されたものであるとしている。