2017.09.04
【ドイツ】BMVIの自動運転倫理委員会、世界初となる自動運転システムに関するガイドラインを発表
ドイツ連邦交通・デジタルインフラ省(BMVI)ドブリント大臣の主導で発足した自動運転倫理委員会は8月28日、自動運転に関する調査報告書を発表した。同報告書には研究者および倫理専門家が中心となって策定した、政策立案者および立法者へ向けた世界初となる自動運転システムのプログラミングにおけるガイドラインが盛り込まれている。
同ガイドラインは、安全、人間の尊厳、個人的選択の自由、データの自律性に関して特別な要件を課した上で自動運転システムを承認する内容となっている。同報告書では20項目の提案がなされており、主な内容は以下のとおりである。
*自動運転システムの導入は人間のドライバーよりも事故の減少につながるという点において倫理的な取り組みである。
*緊急状況下では器物破損よりも人命の保護を常に最優先事項とする。
*不可避の事故状況下で、(年齢、性別、身体あるいは精神構造)など個人の特徴による区別は許されない。
*あらゆる運転状況下で、その運転作業の責任の所在は人間なのかコンピュータなのかを明確にし、規定し、記録しなければならない。
*運転データの活用については当該ドライバーが決定権を持つ。