2017.08.02
【英国】運輸省、ドローン登録や検定試験導入を盛り込んだドローン新規制を発表
運輸省は7月21日、昨年12月に開始されたドローン規制に関する公開諮問に関し、政府の回答書「英国のハイテク経済の開錠:英国におけるドローンの安全な利用に関する公開諮問(政府回答書)」を発表し、ドローン登録制度と利用にあたっての検定試験の導入を含む新規制を発表した。同公開諮問は、ドローン技術の開発促進に加え、安全確保、市場の開発に向けた基盤の構築に焦点を置いたもので、3月15日に締め切られ、以降、政府は寄せられた意見・情報を元に新規制のあり方を検討していた。
新規制では、重量が250グラム以上のドローンを所有する場合、機体登録を将来的に義務化し、ドローンの所有によって生じる責任と説明責任を明確化させる。登録方法については、オンラインやアプリを通した登録を可能にする方向で検討するとしている。ドローンの安全に関する研究結果では、ドローンがヘリコプターのフロントグラスを損傷しかねないとする報告が行われていること等から、ドローン利用には英国の安全・セキュリティおよびプライバシー規制を理解していることが前提になると運輸省は説明している。ドローンは英国にとって様々な機会を提供するものであると考えられ、既にビジネスや社会に利便性をもたらしており、政府の産業戦略の中核にあるドローンの活用促進を目的に安全レベルを確保する新しい規制を導入すると説明している。なお政府は、機密的な要素を抱える建物や空港、刑務所等に対してドローンを活用した「ジオ・フェンシング」の導入に向け、ドローン製造業者らとの作業を開始すると説明している。