2017.07.24
【米国】マイクロソフト、汎用人工知能(AI)システム開発する新研究所を開設
マイクロソフトは、汎用性の高い人工知能(AI)システムの開発を目標とする新しい研究施設「Microsoft Research AI」を開設する。同研究所は、レッドモンドのマイクロソフト本社敷地内に置かれ、認知科学、学習、推論、自然言語処理といったAIに関わる様々な分野から100人以上の科学者を集める。新研究所はこれらの分野での研究成果を組み合わせることで、広範なタスク、問題に対応できるより汎用的なシステムの開発を目指すという。
汎用的なAIシステムの開発は、アルファベット傘下であるディープマインドやグーグル・ブレイン、イーロン・マスク氏やピーター・ティール氏等が創設したオープンAI、チェコのグッドAIなどが進めており、マイクロソフトは今後これら各社と競合することになる。マイクロソフトでは、音声操作対応デジタルアシスタント「Cortana」などAIを使った製品の重要性が増しており、研究所の新設はこれとタイミングを合わせたもの。同社は、先週には、AI、クラウド・コンピューティング関連の製品販売により力を入れるため販売事業部門を再編。さらに、12日には「AI for Earth」という新プロジェクトを発表している。これは、農業、水、生物多様性、気象変動に関連する持続可能性問題に取り組む科学者に総額200万ドル相当のクラウド・コンピューティングのクレジット、機械学習手法のトレーニングを提供するもの。このプロジェクトは、マイクロソフトのチーフ環境科学者、ルーカス・ジョッパス氏が指揮を執る。