2017.07.13
【韓国】非金融分野で急速に広がるブロックチェーン技術導入の試み
韓国では金融分野で先行していたブロックチェーン技術活用に向けた取組みが、現在、非金融分野で広がりを見せている。6月末に、電力公社が世界に先駆けたブロックチェーン技術活用の電気自動車充電スタンド構築に向けた実証事業を年内にも行うことが明らかになった。
総合通信最大手KTは7月4日、ブロックチェーン技術活用の電子署名イメージ(ESC)管理システムを世界に先駆けて開発し、系列のクレジットカード社BCカードに導入したことを明らかにした。KTは、3月から進めてきた試験運用の結果、データファイル処理時間が最大70%、サーバ使用量が最大80%減ったとしている。KTは今後、電子契約等企業の電子文書管理にとどまらず、コンテンツ管理と流通分野でもブロックチェーン技術を活用する方針。
また、造幣事業から発展して最近ではITソリューション事業者に変貌を遂げた造幣公社は、国内初の公共分野ブロックチェーンプラットフォーム中核ソリューション開発に本格着手した。造幣公社はソリューション開発のため、7月5日にブロックチェーン専門スタートアップのコインプラグとの戦略提携を発表。プラットフォームは電子取引等の高水準のセキュリティと安定性を求められるオンラインサービスで活用される。年内にモバイル電子取引・IDテストベッド構築と試験事業を行う。さらに、オープンプラットフォーム化し、公共機関のブロックチェーン活用新サービス開発ができるようにAPIとSDKを提供する予定。