2017.06.12
【韓国】物流分野ブロックチェーンコンソーシアム設立
ITサービス大手サムスンSDSが、物流分野でのブロックチェーン活用を目指し、産官学で構成する「海運物流ブロックチェーンコンソーシアム」を5月31日に立ち上げた。メンバーは、関税庁、海洋水産部、現代商船、高麗海運、KTNET、韓国IBM等。コンソーシアムでは6月から今年末までに、実際の輸出入を対象にブロックチェーン技術を海運物流プロセス全般に導入することで合意。コンソーシアム参加者は実証試験にとどまらず、ブロックチェーン導入に際しての法制度研究でも協力する。データの偽造が不可能なブロックチェーンでは、原産地や製造年月日の偽装、虚偽広告等を防止できる。さらに、IoT情報をブロックチェーンに登録することで、リアルタイムの位置情報も共有できる。物流関係者にとってはコスト削減と業務スピード改善効果が期待できる。コンソーシアムに参加する関税庁は、実証試験がうまくいけば、今後は企業の通関手続き簡素化につながると見ている。
金融分野から始まったブロックチェーン導入の動きに引き続き、2017年に入ってからは金融分野以外でのブロックチェーン活用に向けた実証実験が様々な分野で立ち上がっている。