2017.03.02
【英国】EE、ドローンと気球を用いた移動通信ネットワークソリューションを発表
BT傘下の英国携帯大手EEは2月21日、ドローンと気球を用いて、農村エリアにおけるモバイルカバレッジを改善する新しいソリューションを発表した。気球を用いたソリューションは、「エア・マスト」と呼ばれるもので、ヘリウムを充填した気球に通信アンテナを設置し、空中に上げることでこれまでモバイル信号が最も届きにくいとされた過疎地域において、携帯サービスを届けることが出来るほか、高い可動性を活かして、洪水などの災害復旧時や捜査・救援における利用も期待できるとEEは説明している。
EEは国内で最大の4Gカバレッジを誇るが、エア・マストを利用することで、これまで4Gサービスが届かなかった地域をカバーでき、また、老朽化して十分に使えなくなった基地の代わりとして利用することもできるとしている。ドローンを用いたソリューションは、ドローンに基地局とアンテナを設置した「小型基地局」で、特定のエリアに絞ってネットワークを張り巡らせることが可能となる。いずれのソリューションも、EEが自ら開発を手掛けたもので、現在特許を申請中であるとしている。なお、エア・マストは2017年に国内の農村エリアにおいて展開を開始する予定である。