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　文化・メディア・スポーツ省は12月15日、向こう11年間のBBCのあるべき姿を定めたBBC特許状（Royal Charter）および枠組み合意書（Framework Agreement）を発表した。現行の特許状は12月末日に失効し、新特許状は2017年1月1日に発効するが、BBCガバナンス機関であるBBCトラストが廃止され、トラストの機能は、Ofcomと新たな理事会に移行されることが決定したため、新特許状の有効日（Effective Date）を別途2017年4月3日と定め、それまでの期間を移行期間と位置付け、新特許状に定められている移行に伴う一部の内容を除き、4月3日までは現行の特許状の体制が維持されることになった。従来、特許状の期間は10年だが、次期特許状のレビュー実施時期が、あらかじめ実施時期が決定している総選挙と重なることを防ぐため、新特許状の期間は2027年12月末日までの11年間となった。 新特許状では、BBCの公共目的をはじめ、使命、独立性の確保、ガバナンスと理事会のあり方、政府との財源に関する合意、規制のあり方、新理事会への移行およびそのスケジュール等が示されており、枠組み合意書では、所管大臣とBBCの間で結ばれた合意内容がより詳細に明記されている。
　
　主要な内容は以下のとおり。
＊BBCの使命（Mission）：公共利益を目的に、全視聴者に対し、偏りのない高質で卓越した情報・教育・娯楽メディアコンテンツを提供するために行動すること。
＊公共目的（Public Purposes）：1）人々の理解を助け、自分を取り巻く世界に参加することができるよう偏りのないニュース・情報を提供すること、2）あらゆる年齢の人の学習を支援すること、3）最も創造的で高質かつ卓越したアウトプットとサービスを提供、4）英国の全てのコミュティ、地方、ネーション（グレートブリテン及び北アイルランド連合王国を構成するイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド）を反映・象徴するとともに仕え、国全体の創造的な経済を支援すること、5）英国および英国の文化・価値を世界に反映させること。
＊受信許可料制度：BBCの主要な収入源として受信許可料が維持される。新特許状における初回の財源合意期間は2017年1日から2022年3月31日とし、2回目の財源合意期間は、2022年4月1日から少なくとも5年間とする。
＊現特許状でガバナンス機関として設立されているBBCトラストを廃止し、新理事会が、1）戦略策定、2）創造的な権限（Remit）の設定、3）公共サービスおよびワールドサービスの予算の設定、4）戦略達成の査定枠組みの設定、5）ワールドサービスのパフォーマンスの査定枠組み設定、6）BBCの編集や創造的アウトプット・サービスの基準の策定、7）苦情処理枠組みの設定、8）公共サービス配信政策の策定、9）BBCの各一般義務の順守計画の策定、10）BBCの商業活動およびその有効性の査定に関する戦略策定およびガバナンスを担う。