2016.09.23
【韓国】世界初の金融業界共同FinTechオープンプラットフォームが開通
FinTech企業が新サービス開発のため、金融電算プログラムを手軽に活用できる、世界初の「金融圏共同FinTechオープンプラットフォーム」が8月30日に開通した。オープンプラットフォームは、FinTech企業が口座照会や振替等ができる新サービスを開発する過程で必要とするオープンAPIシステムと、テストベッドを加えた概念。
オープンプラットフォームの構築は、金融委員会が昨年7月にまとめた「金融圏共同FinTechオープンプラットフォーム構築方案」に基づいて進められたもの。FinTech企業が口座照会や振替機能を含むサービスを開発するには、当初から金融機関の協力を必要とするが、スタートアップ企業にとってはハードルが高かった。また、銀行ごとの電算システムの互換性の問題もあった。例えば、国内簡易送金分野で最大の顧客数を抱えるFinTech企業でも個別の銀行と協約を結ぶ必要があり、全ての金融機関で使えるサービスを出すまでに3年を要した。FinTech分野で先行する英国でも、2014年末に金融機関全体のデータと電算プログラムをオープンAPIに標準化して公開する方針が発表されたが、実現は2018年以降の見通し。8月30日は開通式と並行してFinTech支援センターによる10回目のデモデーが開催された。
今後、金融決済院と金融ITソリューション大手KOSCOMがFinTechオープンプラントフォームセンターを通じ、利用申請のあった企業に照会・振替等の機能別APIを提供し、各種技術コンサルティング等も支援する。