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　モバイルキャリア最大手SKテレコムによるCATV最大手CJハロービジョンの合併審査をしていた公正取引委員会がこのほど、合併不許可の方針を固めたことが明らかになった。7月4日に公取は、合併の場合、有料放送と通信市場に競争制限が生じるという理由で、両社の株式取得と合併を禁止する審査報告書を両社に書面で通達。両社が昨年11月に合併方針を発表してから極めて異例的な長期間の審査が続いていたが、公取が買収合併を不許可とするのはICT分野では初めて。
　
　CJハロービジョンと、SKテレコム子会社でIPTVを提供するSKブロードバンドが合併した場合、CJがCATVサービスを提供中の23圏域の大部分の地域で、合併会社の有料放送市場シェアが1位となることが競争阻害要因とされた。
　
　公取は今後、SKテレコムの署名資料を受け次第、全体会議で最終決定をする。これを受け、主管庁の未来創造科学部と放送通信委員会の判断が発表されるが、公取の判断を覆すのは難しいと見られている。CATV業界団体はさっそく7日に公取に公開質疑書を送り、反発する姿勢を見せている。一方では、予想通りともいえる公取の判断に時間がかかり過ぎとの批判も免れそうにない。