2013.12.03
【国際】国連委員会、オンライン上のプライバシー保護決議案を採択
国連総会第3委員会（人権問題を担当）は、11月26日、違法な通信監視からプライバシーを保護することを謳ったブラジル、ドイツの決議案を満場一致で採択した。これは、米国家安全保障局（NSA）の通信監視プログラムの存在が明るみに出たことを受け、両国が提出していたもの。ブラジルは、この決議案は人権がオンラインでもオフラインでも守られるべきことを初めて明確に宣言するものだとしている。決議案は、通信監視が人権にもたらす悪影響に懸念を表明しており、12月の国連総会でも満場一致で採択される見込みが強い。
米国は、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドのいわゆる「5アイズ」で、決議案に含まれる語句の調子を弱めるロビー活動を展開。この結果、通信データや個人データの国内・国際的傍受が人権侵害に当たる可能性があるとされた箇所などが削除されたため、米国も決議案採択には反対しなかった。