2014.11.25
【米国】AT&T、メキシコ携帯第3位のイウサセルを買収
米携帯電話第2位のAT&Tは、11月7日、メキシコ第3位のイウサセルを買収すると発表した。買収額はイウサセルの債務8億ドルも引き継ぐため、25億ドルに達する。メキシコは、政府がテレビサとアメリカ・モビルによる地上放送市場、電気通信市場の独占状態を打破するための改革計画を実施に移しており、AT&Tも、米国より携帯電話の普及率が低く、今後一層の急成長が期待される同市場に対する外国資本の進出を奨励するメキシコ政府の誘いに乗る形となる。
イウサセルは、TV Aztecaなどを所有するグルポ・サリナスと、グルポ・テレビサとがそれぞれ50%の株式を保有していたが、今年9月にグルポ・サリナスが、グルポ・テレビサの持つ同社株50%分を買い戻すと発表した。AT&Tによるイウサセル買収は、この株式買い戻し完了後に行われる。イウサセルは、メキシコで860万人の加入者を持つが、市場の70%を支配するアメリカ・モビル、20%近くのシェアを持つテレフォニカ相手に加入者獲得で苦しい戦いを強いられている。