2015.03.23
【欧州】EU各国、プライバシー保護規則の妥協案で合意
EU理事会は、3月13日、プライバシー保護の監督権を加盟各国のデータ保護当局と汎EU委員会の間で共有する妥協案で暫定的に合意した。同案は元々、企業がデータ保護対策についてEU28か国のいずれかの国のデータ保護当局と合意すれば、各国での合意は不要とするもので、企業にとっては利点が多いとされていたが、今回の妥協案では、データ保護当局の決定は汎EU委員会の審査に付されることになっている。なお、フランスとドイツは、米国の大手インターネット事業者を規制し、「欧州事業者と公平な競争の場に立たせる」ことを目的とした規則案を提案している。
新しいプライバシー規則支持派は、各国毎に異なるプライバシー保護法を統一することは必要としているが、今回の妥協案に対しては欧州企業からも、規制面での負担を増すだけで、広告目的でのユーザデータ利用を制限されると一部の無料サービスの提供も困難になるとの声が出ている。