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ICTワールドニュース

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研究員が日々収集・作成する情報の中から、現在日本での関心度が高いと考えられる、米・欧・アジアをはじめとした世界の主要なICT関連ニュースをセレクトして定期的にホームページに掲載していきます。

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2015.04.13

  • 韓国

【韓国】国家災害安全通信網、4月中の試験事業発注に向けて細部計画発表

 韓国では2014年4月に起きた旅客船セウォル号沈没事故で、統合的な災害無線通信網の不在が、救助の初動の遅れにつながった反省から、2017年までに700MHz帯利用のLTE方式で国家災害安全通信網が構築されることになった。各方面から注目を集める構築事業の細部計画が、3月31日に発表された。国民安全処の発表によると、今年から2017年までに段階的に運営センター(2か所)構築、基地局(1万1,000か所)設置、端末(21万台)普及の内容で全国単一ネットワークを構築する。さらに、構築事業者は段階別(試験・拡散・完了)に選定し、分離発注を通じて多様な事業者が参加できるようにする。特に、中小企業の参入を拡大するため、事業者選定時に中小企業の参加度合いによる加点を設けることにした。そして、海外市場進出を見据えた成功モデル発掘を支援し、中小企業の技術力向上のためテストベッド構築及び技術開発ロードマップを提示する予定としている。 

 国家災害安全通信網構築事業はICT分野で久々の大型公共事業となるため、まずは4月の試験事業発注に向けて、通信事業者や国内外のメーカー等が早くから参入に向けた準備を進めている。一方、この日の時点では、構築費総額等の予算が関係省庁との合意がこれからということで公表されず、政府予算確保の面で本事業に遅れが生じるのではないかという懸念の声もある。