2014.05.13
【中国】通信事業3社、共同出資で国家基地局会社設立を検討中
情報筋によると、中国移動･中国聯通･中国電信の主要3通信事業者は、共同出資により登録資本金約100億元（約1,660億円）の国家基地局会社を設立する案をほぼ固めたという。この基地局会社は、設立後、トップ人事は中国共産党中央組織部によって任命されることになり、中国移動･中国聯通･中国電信と同じ位置づけの国有企業になるとされている。
国家基地局会社の設立作業に関与した中国電信の関係者によると、この基地局会社は、まず主要3通信事業者が新設しようとする基地局･鉄塔･とう道を構築し、主要3通信事業者がその後基地局会社から基地局･鉄塔･とう道といったインフラを賃借するという。
業界では、通信網のインフラ構築と通信事業を別々で運営する事がかねてから検討されていたことであり、中国聯通と中国電信にとっては有利であるかもしれないが、基地局数が圧倒的に多い中国移動が積極的に対応するかが懸念されるところであると受け止められている。他方、主要3通信事業者がインフラ構築事業を手離した場合、OTT（Over The Top）を始めとするインターネット事業者との競争に注力できるとの見方も出ている。