2015.03.12
【米国】グーグル、移動通信事業参入を認める
グーグルのAndroid事業を統括するサンダー・ピチャイ氏は、3月2日、バルセロナで開かれているモバイル・ワールド・コングレス（MWC）で講演。同社がMVNOサービス提供を計画していることを明らかにした。同社のMVNOサービスは、米国の移動通信大手4社との競合を目指すものではなく、実験的で小規模なものになると説明。
これまでの報道では、グーグルがスプリント、T-モバイルと提携したと伝えられているが、ピチャイ氏は、同社がサービス提供のため移動通信事業者と提携したことは認めたものの、具体的な社名までは明かさなかった。同氏によると、グーグルの移動通信サービスはWi-Fiとセルラー通信を組み合わせ、両者の間で自動的に通信を受け渡しするものになるという。
Wi-Fiの活用は、セルラー通信網で伝送されるトラフィックを減少させ、移動通信事業者の売上にも影響を与える可能性があり、グーグルがデータ通信の料金低下に焦点を置けば、移動通信事業者の料金をさらに引き下げる力となることも考えられる。ただし、グーグルは、Androidの普及拡大に移動通信事業者の協力が不可欠であるため、移動通信進出にあたっては既存事業者を敵に回さないような慎重な配慮も必要となる。