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2015.04.22

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【フィンランド/フランス】ノキア、アルカテル・ルーセントと合併計画で合意

 ノキアは4月15日、アルカテル・ルーセントとの合併計画を発表した。合併はノキアがアルカテル・ルーセントの市場公開株式と一部の株主の所有株を買収する形式で実施され、総額は156億ユーロになると予測されている。合併後の新会社の株式は、ノキアが66.5%、アルカテル・ルーセントが33.5%を所有する。両国の政府機関の承認を得て株式の買収が完了するのは2016年前半になる見込みである。

 両社の2014年の売上高の合計は約259億ユーロ、営業利益は23億ユーロ、R&D投資は47億ユーロに上る。従業員数は合計で約4万人。両社とも欧州のほか、中国、米国、アジア太平洋諸国で法人向けサービスを実施している。合併の財務上の効果としては、各種経費の冗長部分の削減が挙げられており、2017年に資産運用関連で2億ユーロの経費節減、2019年には営業コストを9億ユーロに抑えることが可能と予測されている。新会社は本拠地をフィンランド、R&Dセンターをフランスに置く。取締役会は9名か10名で、うち3名をアルカテル・ルーセント出身者とするという。中心的な事業分野としては、超高速固定・移動ブロードバンド網整備、IPルーティング、クラウドサービス及びアプリケーション、IoTソリューション等が挙げられている。

 ノキアは今回の合併による事業規模の拡大で、世界各地の市場での競争力強化が図れると述べている。まず欧州では、仏国内に5G技術開発センターとサイバーセキュリティラボを開設し、数百名のR&D関連雇用を実現するという。米国では、アルカテル・ルーセントがこれまで通信事業者と築いてきた協力関係を生かし、ウェブサービス事業者を含むICT関連大手の需要に競合事業者に先んじて応じる体制を整えるとしている。ノキアはさらに、アルカテル・ルーセントの上海子会社の株式の50%を入手すると述べており、中国政府の「Internet Plus」及び「Made in China 2025」への技術協力により、中国市場での地歩を固めることを期待している。