2014.06.24
【EU】欧州委員会と韓国、5Gの世界規格策定協力等で合意
欧州委員会と韓国の未来創造科学部（「部」は省に相当）は6月16日、と5Gモバイルテクノロジーの開発協力で合意した。両者は今後、5Gの世界規格策定をはじめとする様々な5G研究で協力するとともに、5Gの世界的な相互運用性の確保を目的に、周波数利用における調和の必要性で合意した。
16日に発表された合意書「ICTおよび5Gにおける戦略的協力に関する共同宣言」では、韓国とEUがICT作業グループを立ち上げ、両者間のICT研究開発協力体制を準備することが明記され、5Gをはじめクラウド、IoT等の分野における政策協議の実施も盛り込まれた。また2016-2017年には共同で資金を拠出し研究開発プログラムを開始させる予定となっている。主な合意内容は以下のとおり。
＊2015年末までに5Gの広域な定義、主要な機能性、目標とするタイムテーブルに関し、世界的な合意を得る。
＊5G領域において更なる共同研究の可能性を模索する。共同研究は2016年に開始する。5Gの世界規格については、3GPPやITUなど関連する動きを支援する。
＊5Gに求められる追加的周波数の確保を目的に、世界的な周波数利用における調和のあり方の模索で協力する。ITUやWRCの動きを支援する。
EUは2013年12月に5G官民パートナーシップ「5G PPP」を立ち上げ、7億ユーロ（約966億円）の予算を割り当てており、EU産業界も30億ユーロ（約4,140億円）を投資する予定である。韓国では民間協議機関の5Gフォーラムを通じた投資および研究を推進しており、2018年のピョンチャン冬季五輪での5Gのデモンストレーション実施、2020年の世界初の5G商用サービス開始に向けて官民挙げて取り組んでいる。同様に中国、台湾、米国等でも官民が協力した様々な取り組みが進められている。