2013.11.05
【フランス】Vivendiグループ、Canal+ Franceを完全子会社化
欧州有数のメディア・コングロマリットVivendiグループは10月28日、国内唯一の大手有料放送で、グループが80%の株式を所有するCanal+ Franceの株式の残りの20%をラガルデール・グループから取得、完全子会社すると発表した。ラガルデールは仏出版界では最大手で、地上デジタルTVでも専門放送数局を擁している。Vivendiグループは2013年に入ってから、事業の中心を収益向上が続くメディア部門に置く方針を明らかにし、2月から国内の衛星放送プラットフォームをほぼ独占するCanal+ Franceの完全子会社化につき、ラガルデールと交渉を続けてきた。両社の交渉は株式の取得額を巡って難航したものの、10億2,000万ユーロ(約1,323億円)で合意が成立したという。
グループは7月にモロッコの総合通信事業者Maroc Telecom及び米国のゲーム子会社Activision Blizzardの持株を売却、事業の集約化を進めている。新聞等では、収益低下が続く仏第2の総合通信事業者SFRのケーブル会社との合併の可能性が取りざたされているが、グループ自身は今後の方針を明らかにしていない。