2015.11.24
【ベルギー】フェイスブック、非ユーザーの行動追跡禁止命令に異議
ベルギーの裁判所は、フェイスブックに対して、同社SNSページにアクセスした非フェイスブック加入者のネット上の行動追跡を48時間以内に中止するよう命令。これに応じない場合は1日25万ユーロの罰金を科すとしているが、フェイスブックは、11月9日、この裁判所の決定に異議を唱える方針を明らかにした。
ベルギーのデータ保護当局は、フェイスブックが同社SNSアカウントを持たないインターネット・ユーザーのネット上の行動を同意なく追跡するのはEUプライバシー保護法に違反するとして今年6月提訴。裁判所も当局の主張を認める判決を下した。この訴訟で問題となっているのは、フェイスブックや他のサイトで「いいね」ボタンをクリックした際にブラウザに保存される「datr」と呼ばれるクッキーで、保存したブラウザのオンライン上の行動を追跡する。
フェイスブックは、このクッキーを5年以上も前から使っており、ブラウザを認識するだけで個人を特定することはできないために違法性はないと説明。また、同社の欧州事業本部はアイルランドにあり、同社を規制できるのは同国のデータ保護当局だけだと主張していたが、ベルギーのデータ保護当局はこの主張を却下。裁判所の判決は当局の判断を支持するものだとしている。