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　IBMは、2月18日、2億人以上の患者の医療費や治療法に関するデータを所有するトゥルーベン・ヘルス・アナリティクスを26億ドルで買収すると発表した。同社のワトソン・ヘルス事業部門の成長促進を図ることが目的。ワトソン・ヘルスは昨年4月に創設されたばかりの事業部門だが、それ以来、IBMが買収する医療系企業は今回のトゥルーベンで4社目。これまで計40億ドル超を買収に注ぎ込んでおり、クリーブランド・クリニックのスピンオフであるエクスプロリス、医療ケア管理ソフトを開発するファイテルの買収でもかなりの規模のデータ資産を手に入れた。ワトソン・ヘルスは、現在3億人ほどの患者の医療関連データを持つに至っているとのことで、そのほとんどは米国内の患者データであるという。IBMは、これらの患者データをワトソンの人工知能（AI）ソフトウェアで処理することで、医師や健康医療機関等へ特化した支援を行い、治療の向上やコストの削減を目指している。

　ワトソン・ヘルスは、5年前にクイズ番組で人間のチャンピオンを破ったことで有名になったAI技術（ワトソン）を用いて、より大規模に収益性を持った産業化につなげることを狙いとした初の事業部門。IBMはこれまでのワトソンによる収益を明らかにしていないが、昨年180億ドルを売上げたデータ分析事業の一部とされている。