2015.07.23
【EU】欧州連合理事会、モバイル・ローミング料金の撤廃とオープン・インターネット規則に関する合意文書を公表
7月8日、EU加盟国の代表閣僚で構成される欧州連合理事会は、欧州議会との間で妥結に至ったモバイル・ローミング規制の見直しとオープン・インターネット(ネット中立性)規則の施行に関する合意文書を公表した。合意文書を受けて、今後、法律施行に向けてのテクニカルな作業が行われ、今秋には欧州議会と欧州連合理事会で最終的な投票が行われる予定である。
モバイル・ローミング規則の見直しは、居住国以外のEU加盟国におけるモバイル通信にかかる追加料金を2017年6月15日に完全に撤廃するものである。欧州委員会は、法律の施行に向けて、節度を超えたローミングを防ぐための「フェアユース(公正利用)ポリシー」の適用について、2016年12月15日を期限として検討を重ねていく。また、ローミングの卸売料金についても、欧州委員会は見直しに着手する。
オープン・インターネット規則とは、インターネット・アクセスの提供に際して、すべてのトラフィックを平等に扱うことを法律で規定するものである。サイバー攻撃や例外的なトラフィック混雑への対応など合理的な理由がある場合を除き、事業者によるアクセスの遮断や速度規制は認められない。オープン・インターネット規則は、2016年4月30日の発効が予定されている。