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2014.01.22

  • 米国

【米国】ネット中立性規則を巡る裁判、ベライゾンがFCCに勝訴

 FCCのネット中立性規則を巡る裁判で連邦控訴裁は1月14日、FCCには同規則をISP事業者に課す権限がないなどとするベライゾンの主張を認める判決を下した。控訴裁は、FCC規則はブロードバンドは電気通信サービスではないと明確に分類したにもかかわらず、コモンキャリアの電気通信サービスと同等の規制を課すものだと指摘している。

 FCCは同判決について上告する姿勢も見せているが、トム・ウィーラー委員長は、ブロードバンドを固定電話と同様に規制することには反対の姿勢を見せたこともあり、今後はブロードバンド分野の反競争的行為にケース・バイ・ケースで対応する、またはCATV業界の合併審査で大手事業者にネット中立性の確保を条件付けるといった道を選ぶことも考えられる。

 同判決により、ISPは、グーグルやネットフリックス等のコンテンツ事業者に対し追加料金を課す代わりに早い通信速度を保証したり、追加料金を払わない事業者のオンラインコンテンツへの通信品質を引き下げるといった取り決めを自由に行うことが可能になる。階層的なインターネットが登場する幕開けとなる可能性もある。そうなった場合、インターネットのピークトラヒックの32%を占めると言われるネットフリックス、同19%のYouTube等のビジネスモデルも再考を余儀なくされ、料金が上昇するとの見方もある。しかし、ベライゾンや他ISPは同判決が消費者に与える影響は少ないと主張。ベライゾンのランドール・ミルチ副社長は「ベライゾンは消費者に競争的な選択肢と合法的コンテンツへの自由なアクセスを提供する開かれたインターネットを維持していく所存」と語った。