[HTML]
H1

ICTワールドニュース

コンテンツ

研究員が日々収集・作成する情報の中から、現在日本での関心度が高いと考えられる、米・欧・アジアをはじめとした世界の主要なICT関連ニュースをセレクトして定期的にホームページに掲載していきます。

お知らせカテゴリー表示
国名等選択
お知らせ年度表示
掲載年選択
お知らせ表示

2014.05.22

  • 米国

【米国】米通信大手AT&T、衛星放送のディレクTVを485億ドルで買収

 AT&Tは5月18日、衛星放送大手のディレクTVを買収することに合意した。AT&Tは株式・現金合わせてディレクTV株を485億ドル(約4兆9,276億円)で取得する。負債も含めると取引総額は671億ドルにのぼる。AT&T/ディレクTVが有料放送市場で持つ加入者は合わせて2,600万人で、合併が計画されているコムキャストとタイム・ワーナー・ケーブル(TWC)の3,000万人に次いで、第2位の規模となる。

 しかし、多くのアナリストは、T-モバイルとスプリントの台頭で移動通信市場の競争が激化している現在、ディレクTVに戦略的価値があるのか疑問とする。有料放送分野では、ディレクTVを加えることで、番組配信料の交渉をより有利に進め得ると考えられる。ただし、メディア業界関係者は、AT&Tが必ずしも自動的に料金割引を得られるとは限らないという。また、AT&Tが今回の買収で動画ネット配信サービス分野への進出に力を入れる可能性もある。これらに比べると、明らかな恩恵はディレクTVのキャッシュフロー。年間約100億ドルに達する配当金を支払う上での大きな助けとなる。

 AT&Tは、消費者の選択肢が狭まることを懸念する行政を説得するためか、記者会見の場ではルーラル地域のブロードバンドへの投資、ネット中立性規則の遵守、来る周波数オークションに少なくとも90億ドルを投資することなどを強調。また、中南米の携帯電話サービス大手アメリカモビル株60億ドル分を売却することも計画している。