2015.06.02
【中国】国務院、「中国製造2025」を公表
国務院は5月19日、製造業の振興による国力向上戦略の実施以降初めての10年行動要綱となる「中国製造2025」を公表した。本行動要綱は、1）発展形勢・環境、2）戦略方針・目標、3）戦略任務・重点、4）戦略サポート・保障の4項目からなっている。
戦略目標としては、製造強国の実現に向かう3つのステップを明らかした。まず第1ステップでは、2025年までに製造強国に仲間入りし、工業化と情報化の融合度合を大幅に引き上げ、第2ステップでは、2035年までに国内製造業の全体的な水準を世界「製造強国陣営」レベルにまで引き上げて革新力を大幅に上昇させ、第3ステップでは、中華人民共和国設立100周年（2049年）までに、総合的な実力で世界の製造強国グループに入るとしている。この中では、固定ブロードバンド普及率（固定ブロードバンドユーザー数/世帯数）について、2015年・2020年・2025年までにそれぞれ50％・70％・82％に引き上げることを目指すとしている。また、戦略任務・重点としては、次世代情報技術産業が取り上げられており、この中では、①集積回路及び専門装備、②情報通信設備、③操作システムと工業ソフトウェアが取り上げられている。