2018.10.01
サーキュラーエコノミーとICTに関する国際動向
近年、環境に配慮しつつ経済の成長を目指す持続可能な経済成長が、各国の経済成長戦略の柱に位置付けられつつある。その中で、使用済み資源を廃棄することなく、これを新たな再生資源として次の段階のサプライチェーンに投入して徹底的活用する循環型経済「サーキュラーエコノミー」（Circular Economy：CE）が、持続可能な経済モデルとして注目されている。
CEに関する取組みは、海外では、既に構想段階から実行段階に移っている。欧州では、欧州委員会がCEの行動計画を公表し、施策事項が提示されている。ビジネスの場面でも、資源の再利用や資源利用の効率化などのCEの観点から新規ビジネスを立ち上げる企業や既存ビジネスを再編してCE関連のビジネスを展開する企業が増えている。
本報告書は、CEをめぐる海外の動向を調査し、まとめたものである。CE関連の政策動向として欧州（EU）を中心に施策事項を整理し、また、ビジネス動向として、欧米企業のCE型ビジネスの特徴付けやビジネス形態の分類を行っている。また、本調査では、CEの技術基盤として情報通信技術（ICT）に注目し、CEに関連するICTアプリケーションを取り上げ、ビジネス形態との関係を整理している。