2015年に開始された民放公式テレビ配信サービス(TVer)の累計アプリダウンロード数が9,000万ダウンロードを突破した(2025年11月)。また、2024年5月に成立した改正放送法により、NHKのネット配信を「必須業務」に格上げし、NHKに対して同時・見逃し配信と、番組関連情報の提供が義務付けられた。2025年は日本のネット配信元年と位置付けられ、ネット配信の事業化・収益化が注目される。
2025年10月からのNHKのネット配信の必須業務化により、民放でもテレビ配信サービスが強化され、インターネット上でもNHKと民放による放送の二元体制が本格化すると予想される。これに伴って、民放では、地上波広告とインターネット広告を統合して販売する動きも見込まれ、広告枠の販売機会を拡大するとともに、データ分析によって、広告のターゲティング精度を向上させ、広告枠の効率的な運用を図ることが予想される。
こうした動きに対して、前年度調査を踏まえて既に先行している海外事例を深掘りし、示唆を得ることを目的としたい。
(報告書内容)
第1章 はじめに
第2章 米国
2-1 規制動向
2-1-1 放送規制
2-1-2 オンライン動画ストリーミング規制
2-2 市場動向
2-2-1 コードカッティング
2-2-2 TV離れ
2-2-3 オンライン動画ストリーミング市場
2-2-4 広告市場
2-2-5 CTVデバイス
2-3 事業動向
2-3-1 オンライン動画ストリーミング事業
2-3-2 広告ビジネスの変化
2-4 現状と課題
2-4-1 現状
2-4-2 課題
第3章 英国
3-1 規制動向
3-1-1 オンラインTVサービスの法律上の位置付け
3-1-2 「2024年デジタル市場・競争・消費者法」による広告コードの改正
3-1-3 「2024年メディア法」成立によるプロミネンス規制の導入
3-1-4 免許・広告・コンテンツ基準の放送規制緩和に向けた動き
3-2 市場動向
3-2-1 TV及び動画の視聴動向
3-2-2 TV及び動画の広告市場動向
3-2-3 商業放送事業者の収入内訳(ITVグループ事例)
3-3 事業動向
3-3-1 TV広告セクターの概況
3-3-2 新たな広告取引プラットフォームの形成
3-3-3 視聴リーチ拡大に向けた事業者間連携
3-3-4 広告制作におけるAIの活用
3-4 現状と課題
3-4-1 「テレビ配信の未来」に関する検討
3-4-2 地上波のIP配信プラットフォーム「Freely」の導入
3-4-3 オンラインプロミネンス規則が広告収入確保に貢献する可能性
第4章 仏国
4-1 規制動向
4-1-1 EUの放送制度改革
4-1-2 2024~2025年の仏放送政策の動き
4-2 市場動向
4-2-1 2024年TV・VODサービス視聴動向
4-2-2 2024~2025年TV広告市場動向
4-3 事業動向
4-3-1 SVOD事業者等との提携を中心とした視聴機会増大
4-3-2 広告営業における国際連携
4-3-3 VOD課金モデルの導入
4-3-4 AI導入による広告効果増大・業務効率化
4-4 現状と課題
第5章 まとめ
(執筆者)
飯塚留美 (調査研究部 研究主幹)
第1章、第3章、第5章担当
中邑雅俊 (調査研究部 主席研究員)
第1章、第2章、第5章担当
黒川綾子 (調査研究部 主任研究員)
第1章、第4章、第5章担当
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