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2026.03.11

  • 最新研究
  • 藍沢 志津

インドのデータ関連政策の動向-個人情報保護と越境データ流通に焦点を当てて-

 本調査研究では、急速に拡大するデジタル経済を背景に、進展するインドのデータ関連政策について論じた。特に、デジタル個人データ保護と越境データ移転に焦点を当て、その国内外への影響、今後の展望および課題について考察した。主な結果は以下のとおりである。

  • 現行枠組:先進国入りを目指すインドは、約6年間の議論を経て「2023年デジタル個人データ保護法(DPDPA)」と「2025年デジタル個人データ保護規則(DPDP規則)」を整備し、初の包括的デジタル個人データ保護制度を確立した。現行枠組は①個人データ保護、②データ主権、③国家安全保障の確保を柱に、国益と国際調和の両立を図るものである。
  • 越境データ移転:インドは2018~2022年にはデータローカライゼーションを重視したが、企業活動や経済成長への懸念から2022~2023年に規制緩和へ転換した。DPDPAではネガティブリスト方式で国外移転を認めつつ、必要に応じ制限できる条件付き自由化となっている。一方、DPDP規則では重要なデータ受託者(SDF)への国外移転防止義務を明記し、データ主権と自由なデータ流通の間でバランスが模索されている。日本が推進するDFFTにおいても、影響力の大きいインドとの連携は重要であり、今後の動向が注目される。
  • 国際的潮流とインドの方向性:先進国ではデータ保護から利活用への移行が進む中、インドはデジタル公共インフラ(India Stack)の普及で国際的役割を強めつつも、利活用制度の整備は今後の進展待ちとなる。当面は、DPDPA・DPDP規則に基づく個人データ保護の実効性と、越境データ流通に関する国際枠組との連携状況が重要となる。
(報告書内容)
第1章 インドのデジタル経済の成長
第2章 インドのデータ関連政策の動向
第3章 データ関連政策の国際的潮流
第4章 まとめ
 
(執筆者)
藍澤 志津(調査研究部 主席研究員)
 
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