一般財団法人マルチメディア振興センター（FMMC）
ICTリサーチ&コンサルティング部 シニア・リサーチャー 裘 春暉
国際電気通信連合（ITU）は、世界情報社会・電気通信日である2022年5月17日のメインテーマを、「高齢者のデジタル社会参加支援」と定めた。その中で、ITUは、高齢者をデジタル社会に取込むための対策として産官学すべての関係者による取組みが必要との認識を示した。
中国は現在、60歳以上の人口を最も多く抱えている国となり、また長年継続された一人子政策により、社会の高齢化が速いペースで進んでいる。一方で、中国においては、世界最大規模の5G網が完成し、その応用も確実に広がりつつあり、誰一人としてデジタルデバイドの犠牲者にならないように、5Gや人工知能（AI）、ビッグデータといった技術の活用を通じて、高齢者や障害者をはじめとする社会弱者層に対する支援活動が、産官学の取組みにより広がりつつある。本稿では、その関連動向を紹介する。
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