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2019.10.01

  • 自主研究
  • 藍沢 志津
  • 坂本 博史
  • 田中 絵麻
  • 木賊 智昭
  • 平井 智尚
  • 黒川 綾子
  • 小原 弘嗣

諸外国における国家AI戦略-次世代社会創造に向けたビジョン

本報告書は、2016年頃から、世界各国で策定が相次いだ人工知能(AI)にかかる国家戦略に着目し、米国、中国のほか、欧州の主要な国の国家AI戦略の概要を紹介するとともに、その特徴を考察することを目的としている。

これらの国家AI戦略では、近年、画像認識分野にみられるように、人間の能力を超えるようなAI技術の開発が進展しつつあることを踏まえている。また、今後、様々な領域で人間の知能に類する機能を持つAI技術の活用が進んでいくことを想定している。加えて、各国の国家AI戦略では、こうしたAI技術の導入は、社会・経済構造の変化を伴うとして、政府による戦略的な取り組みが求められると考えている。

一方で、以上のような大まかな前提・想定は共有しつつも、各国が策定した国家AI戦略は、それぞれ策定主体や背景・経緯、その内容に違いも見られる後述するように、調査機関やシンクタンクが作成したレポートでは、各国の国家AI戦略の整理や、一定の観点からの比較分析も行われているものの、各国の国家AI戦略の内容を詳細に紹介したものではない。

そこで本報告書では、米国、中国、英国、ドイツ、フランスの主要な国家AI戦略にかかる政府文書を一次資料として、その戦略の策定経緯や内容、戦略の推進体制や産官学連携等の実行枠組み等について調査した結果をまとめるとともに、各国の特徴をまとめ、比較を行った。加えて、欧州連合やOECDにおける国際的なAIにかかる取り組みや、インドやフィンランドなど、注目される戦略・計画を策定している国についても参考として紹介した。

日本においては、2013年以降、首相官邸において、一連の日本再興戦略・未来投資戦略が策定・改訂されており、その中でもAIの活用も重視されている。管見の限りでは、米中を含めたAIに戦略的に取り組む主要国における国家AI戦略を詳細に紹介したものはなく、日本のAIにかかる国家的な政策・戦略を国際比較の観点から理解・評価していくうえでも、各国のAI戦略や国際機関のAI関連施策の内容を整理、紹介することは一定の意義があると考える。

※本テーマは、2020年3月に株式会社 明石書店から出版される予定です。