2018年1月、国際電気通信連合(ITU)が公表した後発開発途上国(LDCs)におけるICTと持続可能な開発目標(SDG)に関する最新のレポートによると、2017年末までに後発開発途上国のモバイル加入数は約7億、普及率は70%に達し、移動体通信網の人口カバレッジは80%を超えた。そして2020年には、後発開発途上国におけるモバイル・ブロードバンドのカバレッジは97%に達し、インターネットの利用料金も比較的手ごろになると予測している。
モバイル・ブロードバンド(3G)の人口カバレッジ(%)

出所:ITU「ICTs, LDCs and the SDGs: Achieving universal and affordable Internet in the least developed countries」
レポートでは、ICTは後発開発途上国の発展に重要な役割を果たし、特に金融包摂、貧困解消、健康改善といった分野での効果が見込まれると述べたうえで、現状ではデジタルスキルの欠如といったインターネットやICTの利用をめぐる障壁が存在しており、問題を解消するために政府によるデジタルスキルの構築や教育部門との連携を図る戦略的なICTプランの採択が重要であると指摘している。