2000年代に世界各国、特にアジア、中東、アフリカ等の地域で携帯電話加入が急増し、ほとんどの地域で電話加入の大半を携帯が占めるようになった。これらの地域では、従来(旧)国営事業者が通信基盤を独占していたが、携帯電話サービスの開始とともに市場が自由化された例が多い。そこで大きなシェアを占めるようになった事業者はほぼ外国資本の多国籍事業者である。
これらの事業者の中には、南米でのテレフォニカ、アフリカでのオレンジ等、旧植民地の地縁や言語環境を生かして進出地域を広げている事業者があり、これらの事業者は欧州での市場の飽和に伴い、新たな収入源として新興諸国に注力している。
一方、南アフリカのMTN等、新興国の事業者が周辺諸国へ進出する例があり、これらの事業者は、経済成長に伴い本国で得た収益を周辺諸国の市場への参入に費やしており、地域経済圏の中心的な事業者と位置付けられてきた。しかしこれらの事業者の中でも、エアテル(2010年にクウェート資本であったZainのアフリカ部門を買収)など、新興国市場全体での覇権をねらう事業者も登場、新興国資本の事業者間の競争も活発化している
世界の移動体通信事業者Top10(2011年加入者ベース)
*総合通信事業者の場合移動部門のみ。通貨は事業者発表による(複数の場合はUS$換算)。
出所:各社サイト