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2013.06

2012年の世界通信キャリア -米欧主要国と日本が依然主流であるが、モバイル市場では新興国が台頭-

2012年の世界の通信接続サービス市場規模は1兆4,720億US$¹で、前年比2.7%増であった。サービス別では、固定電話は数年にわたって減少傾向にあり、固定インターネットは横ばい、モバイル・サービスは緩やかな増加が続いている。

地域別には、従来からの先進地域(米国、欧州主要5か国(英独仏西伊)、日本)で世界の売上高の約半数を占めている。

2012年の通信市場売上高地域別割合
2012年の通信市場売上高地域別割合
出所:各種資料より作成

最近数年間の傾向として、欧州と日本がやや低調であるのに比べ、中国を中心に新興国が継続的に世界市場でのシェアを伸ばしていることが挙げられる。これは主にモバイル市場で、先進国では既に一応の普及を見た高機能端末やネットサービスが伸び始めたことが大きいと思われる。

実際、世界の主要通信キャリアの中で、売上高の上位を占める事業者は数年間ほとんど変化がないが、売上高の伸びが大きいのは中国の事業者で、2012年には中国移動が前年比+6.1%、中国電信が同+15.5%であった。欧州の事業者の売上高はわずかながらマイナスである。2011年度売上高で世界トップであったNTTの売上高は、前年比でやや増加(+1.8%)であるが、総計は米国の2大事業者に及ばなかった。

世界の主要通信事業者(2012年)
世界の主要通信事業者(2012年)
出所:各種資料より作成

¹ Idate「DigiWorld News 641」を基に計算