2014年4月、Facebookをはじめとする国際的なソーシャル・メディア・サービス(SNS)事業者は相次いで同年1月~3月の業績を発表した。SNSについては、先進国でのユーザは固定しつつあり、新規ユーザを得る地域が途上国に移るため、今後は広告料を中心に業績が頭打ちになるという予測もあるが、今期については、どの事業者も順調な売上高の伸びを記録している。
世界の主要SNS事業者の2014年1~3月期売上高
(単位:100万US$)
事業者名 |
2014Q1売上高 |
2013Q1売上高 |
成長率 |
ユーザ数 |
Facebook |
2,502 |
1,458 |
72% |
12億8,000万 |
Twitter |
251 |
114 |
119% |
2億5,500万 |
LINE |
143 |
44 |
223% |
4億2,000万 |
LinkedIn |
473 |
325 |
46% |
3億 |
*2014年3月月間平均
出所:各社サイトより作成
Facebook及びTwitterのこの1年の業績の特徴は、モバイルユーザの増加に伴い、モバイル広告が収入の中心になったことである。Facebookでは、既にユーザの78%がモバイル端末を介しての利用であり、この1年間で広告収入に占めるモバイルの割合が30%から67%になった。Twitterでも、モバイルユーザ割合は同様に78%、広告収入に占めるモバイルの割合は80%に達している。
2013年に急速に業績を伸ばしたLINEは、当初からスマートフォン利用者をターゲットとし、2013年半ばには、ユーザ数がTwitterを超えた。LINEもサービスの主体は無料のコミュニケーションツール提供であるが、これまでの同社の主な収入源は広告ではなく、2013年には収入の50%強をゲーム課金、20数%をスタンプ課金が占めてきた。
ビジネスに特化した会員サービスLinkedInは、2010年から年ごとの売上高の伸びが1億US$を超え、会員数はこの2年間で3倍になっている。同社の場合、収入源は求人ソリューション提供が50%台、マーケティングソリューション提供が20%台、残りは会員登録料である。