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2015.02

各国政府の2014年データ公開状況ランキング-トップは2013年に続き英国。西欧諸国が高得点を維持し、日本は19位-

2015年1月20日、ウェブサービスの普及を目的とする非営利財団であるWorldwide Web Foundationは、政府のオープンデータ進展状況に関する第2回目のランキング調査結果を発表した。

この調査は、世界86か国を対象に、政府データのネットでの公開サービスを、「受け入れ環境(Rediness)」、「公開データのバラエティ(Inplementation)」、「経済・社会への影響力(Impact)」の3つの側面から分析、順位づけしたもので、2013年から実施されている。

2014年の調査では、1位は前年に引き続き英国、10位まではほぼ西欧諸国が占め、日本は2013年から5位落ちて19位であった。

政府データ公開サービスランキングTOP10
国名 順位 総合スコア Readiness Implementation Impact 2013順位
英国 1 100 98 100 100 1
米国 2 92.66 96 88 100 2
スウェーデン 3 83.7 100 76 88 3
フランス 4 80.21 91 75 84 10
ニュージーランド 4 80.01 81 88 55 4
オランダ 6 75.79 95 76 57 10
カナダ 7 74.52 90 75 58 8
ノルウェー 7 74.59 88 73 64 5
デンマーク 9 70.13 94 54 95 5
オーストラリア 10 68.33 92 69 43 7
ドイツ 10 67.63 85 67 53 9
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韓国 17 57.65 79 54 48 12
日本 19 53.58 81 53 30 14
出所:Worldwide Web Foundation「Open Data Barometer Global Report」

英国がトップの位置を維持している主要因としては、公開しているデータの幅が、土地所有、政府支出、法規則の条文等多岐にわたり、一般からのコンタクトへの対応も適切であることが挙げられている。日本については、一般のICT利用環境は整っているものの、政府の公開データの幅が狭く(国勢調査、教育、犯罪等、一般社会の動向を示す統計は比較的充実しているが、政府側の情報公開は進んでいない)、問い合わせへの対応も充実していないことが、Implementation及びImpactのスコアを引き下げている。

なお、いわゆるICT先進国以外の国々では、中南米諸国の政府が、情報公開に積極的に取り組んでいることが明らかになった。チリ(25位→15位)、ブラジル(28位→21位)、ウルグアイ(34位→25位)、ペルー(47位→33位)等が大幅に順位を上げており、いずれも3つの指標のうちImplementationのスコアが、他の2つに比べて際立って高い。

Worldwide Web Foundationは今回の調査で、各国ともデータ公開状況が前年より進んでいることを確認したとしているが、今後の課題として、より「民主的」な対応が求められるとしている。具体的には、政府の会計報告の積極的な公開や、リテラシーの低い層向けのよりビジュアルな画面構成等が提案されている。