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2015.06

世界のICT普及状況 -モバイル・ブロードバンドが継続的に伸長-

世界電気通信連合(ITU)は2015年5月、世界全体のICTサービス普及状況の年次報告「ICT Fact & Figures」を発表した。2014-2015年も前年と同様に、固定サービスの伸び悩みと移動体通信サービスの急速な浸透が続いていると報告されている。移動電話の普及率は、2G網の人口カバレッジが90%を超えたこともあり、2015年末には97%に達すると見込まれている。

2013年からは特にモバイル・ブロードバンドの伸長が目立ち、年に約10%の成長で、2015年末には普及率が47%を超えると予測される。その背景には、世界レベルでの3G網の拡大があり、世界の3G網の人口カバレッジは、2011年の43%から2015年末には69%、都市部に限っては89%に達するとされている。

一方で固定ブロードバンドの伸長は緩やかで、また加入者が欧米及び東アジアの一部に集中している。特に途上国(Least Developed Countries)においては、普及率は人口の1%に満たない。

世界のICT普及率
世界のICT普及率
出所:ITU統計

なお、インターネット普及の最大の阻害要因とされてきた接続料の高さについては改善の兆しが見られ、2014年には調査対象となった約160か国のうち111か国が、一人当たりGNIに対して5%以下というITU目標を達成している。しかしながら引き下げられたのは主にモバイル・ブロードバンド接続料で、固定ブロードバンド接続料は、なおモバイル・ブロードバンドの平均1.7倍であり、固定電話の退潮と相俟って、途上国ではむしろ上昇気味になっている。