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2015.11

OECD諸国のM2M対応SIMカード普及率 -他国に先駆けて専用番号を導入したスウェーデンが突出、日本は14位-

M2Mとは、車両や各種産業機器に通信機能を搭載し、インターネット網につながれた機械間で人手を介さずに最適な制御を行うシステムで、2010年ごろから物流、交通、建設現場等でのサービス需要が急速に拡大している。サービスの伸長に伴い、通信事業者が発行する対応SIMカード数も増大し、先進各国では年間数十パーセントの成長を見せている。

OECDが2015年7月に発表した加盟国のブロードバンド市場統計(2014年末)でも、モバイルM2Mサービス向けSIMカードの加入数と人口100人あたりの普及率が取り上げられている。SIMカード数を見れば、米国が圧倒的に多く約4,050万、日本がこれに次ぎ約1,120万であった。

しかしながら人口100人あたりの値を見ると、スウェーデンが突出して多く62.32%、ニュージーランドと北欧諸国がこれに次ぐが、パーセンテージはずっと落ちて15~25%となっている。枚数では一番多い米国は6位で12.7%、日本は14位で8.8%である。

表 OECD諸国のM2M対応SIMカード普及率(2014年12月)
OECD諸国のM2M対応SIMカード普及率(2014年12月)
出所:OECD Broadband Statistics

スウェーデンがM2M対応SIMカード普及率で突出している理由は、2005年に他国に先駆けてM2M専用電話番号制を導入したことで、2011年には国内のほぼ全家屋にスマートメーターが設置される等、番号資源の枯渇の危惧なしにサービスを拡張できたことが大きいとされている。M2M専用番号については、2011~14年にオランダ、フランス、韓国等でも導入された。日本では2015年10月に、総務省が「020」で始まる専用番号を割り当てる方針を決定、意見募集を開始したところである。