通信衛星による移動体通信を提供するインマルサットが、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスと共同で実施した旅客機内におけるブロードバンドサービスの商業規模に関する予測「スカイハイ・エコノミクス」によると、2035年までに機内ブロードバンド市場は1,300億ドル規模に達する見通しである。結果、航空会社には約300億ドルの追加収入がもたらされる。
「スカイハイ・エコノミクス」では、機内ブロードバンドによって実現される付加的なサービスを「ブロードバンド・アクセス」、「電子商取引」、「広告」、「プレミアム・コンテンツ」の四つに分類し、それぞれによって航空会社が得る収入の見通しを示している。
2035年までに機内ブロードバンドによって航空会社にもたらされる収入の予測
|
ブロードバンド・アクセス |
電子商取引 |
広告 |
プレミアム・コンテンツ |
合計 |
2018年 |
8億2,200億ドル |
3,600万ドル |
2,600万ドル |
3,900万ドル |
10億ドル |
2028年 |
90億ドル |
30億ドル |
29億ドル |
7億3,100万ドル |
150億ドル |
2035年 |
159億ドル |
68億ドル |
60億ドル |
14億ドル |
300億ドル |
出所:インマルサット「スカイハイ・エコノミクス」
地域別では、アジア・太平洋地域の潜在性が大きく、2035年までに機内ブロードバンドの関連サービスによって約103億ドルの追加収入が見込まれる。以下、欧州(約82億ドル)と米国(約76億ドル)が続く。