英国通信庁(Ofcom)は2026年9月1日、2027年10月から11月に開催される世界無線通信会議(World Radiocommunication Conference 2027:WRC-27)に向けた英国の暫定的な見解と立場を示す文書を公表し、今後の政策形成に関する意見募集を開始した(注1)。Ofcomが特に重要視しているのは「宇宙天気観測」「衛星とスマートフォンの直接通信(D2D)」「将来の移動通信向け周波数(6G関連)」の3項目である。
このうち6G関連については、WRC-27では、将来の移動通信向けとして4400~4800MHz、7125~8400MHz、14.8~15.35GHzの周波数帯が候補に挙がっている。しかしOfcomは、4400~4800MHzと14.8~15.35GHzについては軍用レーダーへの影響を懸念し、7125~8400MHzについては衛星地球局や地球観測システムとの共存が困難であるとして、モバイル通信向け識別に反対している。
Ofcomは「追加のモバイル向け周波数が本当に必要であるという明確な根拠は示されていない」と明言し、現時点で支持しているのは7125~7250MHzの125MHz幅のみである。なお、英国はすでに国内方針として、6425~6585MHzをWi-Fi向け、6585~7125MHzをモバイル向けに位置付けている。
Ofcomは、現段階では6G向けに大規模な新周波数割当を進める必要性に懐疑的な姿勢を取っており、今後の欧州郵便電気通信主管庁会議(CEPT)やWRC-27での議論を通じて、この立場が維持されるのかが焦点となる。英国の方針は、6G時代においても新たな周波数確保より、既存資源の有効活用を重視する姿勢を示している。
(注1)
https://www.ofcom.org.uk/spectrum/frequencies/call-for-input-on-uk-preparations-for-wrc-27